平成18年4月に現行介護保険法の見直しが決まり、その基本的視点として、「制度の持続可能性」「明るく活力ある超高齢化社会」「社会保障の総合化」の3点が設定されました。
「予防重視型システム」への切替が求められたことから、特に、「明るく活力ある超高齢化社会の構築」においては、「食事」への問題提起を踏まえて、「口腔機能の向上」が「介護予防」のための新たなサービスとして検討されてきています。
高齢者の摂食・嚥下機能の低下は低栄養の重要なリスク因子となる。低栄養の問題はADL(Activity Daily Living:日常生活動作)や認知機能との関連が指摘され、免疫能の低下につながり、気道感染や肺炎等の感染症発症の危険因子でもあります。
軽度の要介護者等の集団を対象として実施した口腔リハビリテーションにより、食生活の改善、昼間座位時間、覚醒時間の延長や生活のリズムの改善など、生活内容の全般的な改善も示されています。

介護予防受給者は、平成16年には410万人に達し、約半数の200万人は軽度要介護者(要支援~要介護1)である現状は、じつは背景問題として介護サービスを受ける軽度要介護者の介護度の上昇があります。
これは、要介護高齢者が介護保険サービス実施の5年弱で1.86倍となり、従来の軽度者に対するサービスが状態の改善につながっていないことを示しています。「活力ある超高齢化社会」の実現は、この要介護者の自立度を上げないことにはできないことを踏まえて、予防重視型のシステムへの転換が図られることとなりました。 |